アオイネコ

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僕たちはみんな、野球少年だった。「ファミスタ」シリーズ

http://famicom.main.jp/famista/gazo/title.png

ファミスタシリーズ - Wikipedia

 

ファミコン」「野球」のキーワードを並べたときに、ほぼ間違いなくこのゲームが浮かぶといっても過言ではない、ファミコン野球ゲームのデファクトスタンダード。それがファミスタシリーズ。

シリーズは一通りプレイしましたが、いくつか絞ってご紹介。

プロ野球ファミリースタジアム'87(ファミスタ'87)

ファミスタ'88

ファミスタ'91、'94

 

野球のルールはこれで覚えました「ファミスタ'87」

子供の頃は任天堂の「ベースボール」の存在を知らなかったので、ファミスタシリーズがファミコン野球ゲームの始祖なのかなー、となんとなく思っていました。しかし「ベースボール」と「ファミスタ」、そして「ファミスタ」と「ファミスタ以降」のゲームシステムを比較すると、実質ファミスタファミコン野球ゲームの基礎を築いたのはほぼ間違いないと思います。

ゲームとしての制約上どうしても現実の野球のルールと異なる部分はあるものの、野球の大半の要素をカートリッジ一つに収めたファミスタシリーズは、野球というものの楽しさを知るのには十分だったと思います。

その中で自分が始めてまともにプレイしたのが「ファミスタ'87」。実質、初代「ファミスタ」のマイナーチェンジ版、パッケージは初代にシール貼っただけと、そのあたり渋い評価をする向きもあるようですが…。ただ、それだけ初代ファミスタゲームデザインが十分な出来だったということでもあると思います。

打高投低気味だった初代に比較して、'87では投高打低寄りのバランスに調整されています。その救済のためか、「メジャーリーガーズ」(Mチーム)という強力なチームが追加されています。これがいいアクセントになっていて、自分がMチームを使用して打ちまくる快感を得ることも出来るし、その他のチームで強力なMチームに挑むこともできる、対戦では技量の違いによるハンディを吸収できる、というメリットがあります。

投高打低寄りのバランスになったことで1点の重みが大きくなった一方、大量点差による大味な試合になりにくくなったと言うこともできると思います。

デモ画面にだけ現れる「オリエンツ」(Oチーム)を使えるようになる裏技は無いものかと思案したのも一つの思い出…。

 

新しい要素を取り入れた意欲作「ファミスタ'88」

初代から'87はほぼマイナーチェンジでしたが、'88ではさらにゲーム性に調整が入りました。守備ではダイビングができるようになり、球際に強くなりました。一方、打球と送球が失速するというリアルさを追及したギミックを取り入れたものの、野手から遠いところで打球がとまったり、外野からの送球が内野まで届かなかったり…と、ちょっとプレイしにくい部分もありました。

'88ではチームエディット機能が目玉でしたが、セーブ機能が無いためプレイごとにチマチマ入力する必要があったのは勿体無かった。結局ファミコンではチーム丸ごとのエディット機能は継承されず、バッテリーバックアップのできる後続の作品に取り入れられなかったのは少々残念なところです。やっぱり自分が作ったチームでプレイするのは夢があると思うんだけど。

ペナントモードではパスワードが廃止されたのも痛かった。一度のプレイで全チーム(隠しチーム含む)と対戦しないといけないため、正直日本一を目指すのはかなり厳しい状態に。'89、'90ではこの'88のゲーム性をベースに微調整が加えられていきます。

 

ブラッシュアップされた「'91」、シリーズの集大成「'94」

この'91でゲーム性としての品質が確保されたと言えると思います。選手個々に守備力が設定され、より選手の個性が強調された点、そして'90までの微調整がここに来て結実し、安定してプレイできるバランスになった点。'91以降と'90以前を比較してプレイすると、野球ゲームとしての安定感が非常に増していることが感じられると思います。

ゲームモードは勝ち抜きのペナントと対戦に加えて、勝ち抜きのホームラン競争が加わりました。それ以外の要素としては、同じ程度の能力の選手について、他チームの選手との「トレード」が可能です。このあたりのお楽しみ要素は、後続の'92にて打撃練習・守備練習、オールスター・連合チームとして、さらに発展した形で展開されます。

'91、'92である程度ゲームとしての完成を見たファミスタシリーズ。'93からはチーム・選手とも実名が使用可能になりましたが、なぜか選手の体型がスリムに変化…これは不評だったようで、'94ではほぼ元通りの体型に戻っています。この'94がファミコンで展開されたファミスタシリーズ最後の作品となりました。この頃には既に重複してスーパーファミコンで「スーパーファミスタ」シリーズが展開されています。

 

ファミスタ」が僕らを野球に連れていってくれた

スーパーファミコンからはコナミの「パワプロ」シリーズが現れ、以降コンシューマー機における野球ゲームの主導権はコナミが握っていくようになります。現実のプロ野球はその後、地上波中継の縮小や球界再編問題を経て、また新たな形での野球人気獲得に向けての努力がなされています。

野球が国民的人気スポーツだったのも今は昔。しかし自分が野球というスポーツを理解し、楽しむことができるベースには、この「ファミスタ」シリーズがあるように思います。野球のルール、イチから覚えるにはけっこう複雑ですからね…それを一つのゲームとしてパッケージングした、という点は非常に大きなものだと思います。

 

かつてのファミコン少年を永遠の野球少年に変えてくれたゲーム、「ファミスタ」シリーズについてでした。

次回は「究極ハリキリスタジアム」についてです。